2021/01/16公開 病気を患ったとき、医療費が思わぬ高額となってしまうことがあります。わたしも母ががんと診断されて入院や手術、抗がん剤治療とかなり費用がかかりました。
ここではわたしの経験を踏まえて医療費が高額になるときに確認しておきたい制度について紹介します。
高額療養費制度と限度額適用認定
医療費が高額になるときにまず確認したいのが高額療養費制度です。
高額療養費制度とは、入院や外来診療など窓口で支払う自己負担額が一定額を超えた場合に超えた金額があとから支給される(戻ってくる)制度です。
そしてもう1つ確認したいのが限度額認定です。
限度額認定とは、交付された限度額適用認定証を窓口で提示することにより同一医療機関のひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。
自己負担限度額などは年齢と所得などにより異なります。詳しくは厚生労働省や全国健康保険協会などのホームページで確認するか、加入している健康保険組合やお住まいの市町村にお問い合わせをお願いします。
高額療養費制度の注意点
高額療養費制度は利用するときの注意点があります。
高額療養費制度は自己負担上限額を超えた額があとから支給される(戻ってくる)制度なので窓口支払は請求額通りになります。
また、厚生労働省の資料によると“支給までには(自己負担限度額を超えて支払った分が戻ってくるまでには)受診した月から少なくとも3か月程度かかる”とのことです。
実際わたしが制度を利用したときには3か月を過ぎて戻ってきました。
そしてもう1つ注意したいのが、毎月の支払額が上下すると支給も上下することです。
月の抗がん剤投与は少ないときで1回、多いときで3回で、1回の投与につき11万円~12万円だったため月に30万円を超えて支払いをしたこともありました。
月の支払額が上下すると支給額(戻ってくる額)も遅れて上下します。
支給が少ない月に支払いが多くなるときがあり、厳しい月もありました。
合わせて限度額適用認定を申請する
そこで高額療養費制度と合わせて申請したいのが限度額適用認定です。
限度額認定は、交付された限度額認定証を窓口で提示することにより同一医療機関のひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。
この限度額認定証と高額療養費制度を合わせることで窓口での支払いが自己負担限度額までとなります。
わたしの母はそれ以前に治療していたため外来診療では利用していませんでした。
高額療養費貸付制度もある
限度額認定以外にも支払いの負担を抑える制度があります。それが高額療養費貸付制度です。
わたしは一時期支払いに苦労したため市役所に相談したら高額医療費貸付制度を紹介してくれました。
高額療養費貸付制度とは、高額療養費が支給されるまでの間に無利子で利用できる貸付制度です。
2. 申請が受理された後、病院に制度の利用を伝える
※相談窓口で対応してもらった。
3. 窓口支払時、受付に制度の利用を伝える(支払免除になる)
4. ひと月分の医療費請求書をまとめて市役所で確認してもらい、自己負担限度額を支払うとともに次の月の申請を行う
※以降毎月1.~4.を繰り返す。
※わたしの場合は市が1か月分をまとめて翌月病院に支払っていました。病院への支払いが遅れるため事前に伝える必要があったようです。
※制度を申請するところによって処理などが異なるかもしれないため確認が必要です。
最後に
今回紹介した制度はわたしも利用しましたが、もしかすると他にも利用できる制度があるかもしれません。
医療費が高額になってしまう場合など、まずは会社の健康保険組合や市役所などに相談することをおすすめします。