パソコンの寿命はどのくらいなのか
OSの入れ替えとともに換装したSATA SSD

2020/12/01公開 パソコンの寿命が数十年であれば一度高価なパソコンを購入すれば良いのかもしれません。

しかしパソコンの寿命は5年程度と考えた方が良いです。

もちろん10年以上使用しているパソコンもあれば、2年程度で故障してしまうパソコンもあるでしょう。

ここではどうしてパソコンの寿命を5年程度と考えた方が良いのか紹介します。

寿命に関する3つの要因

パソコンの寿命について考えるとき「故障」「相対的な性能低下」「サポート終了」の3つの要因があります。

要因1 故障

パソコンを構成するパーツ(部品)の中には5年程度で故障や交換が必要になるものがあります。

パーツ交換の目安と交換対象
パソコンを構成するパーツ 交換の目安 交換対象
CPU
マザーボード 3~5年程度 CMOS電池
メモリ
ストレージ(SSD、HDD) 5~7年程度 ストレージ
電源ユニット 保証期間終了後 電源ユニット
パソコンケース

マザーボードについては「CMOS電池」を使用しているものがあり、この電池切れでパソコンが起動しないもしくは起動時にエラーが出たりします。

またストレージ(SSD、HDD)は5年程度すると寿命もしくは寿命が迫っているため事前に交換するか、症状が出てきたら交換となります。

OSが入っているストレージ(起動ディスク)が故障した場合はOSが起動しません。

いずれにしても自分で交換できない場合は修理に出すことになり、この故障をパソコンの寿命の要因の一つとして考えることができます。

CMOS電池についてはこちら(内部リンク)

要因2 相対的な性能低下

CPUやグラフィックボードは毎年のように新しい製品が発売され、基本的には性能が良くなります。

たとえ購入当時に新製品であったとしても年月の経過とともに相対的な性能が低下します。

たとえばCPUの場合、わたしが使用しているパソコンのCPUは2013年に購入した第4世代 IntelCore i7-4770K」になりますが、これを第10世代のIntel Core iシリーズと比較してみます。

CPUの型番(製品名)とPassMarkスコア
CPU PassMark

スコア

コア スレッド TDP 定格
クロック
最大
クロック
Core i7-4770K 7,032 4 8 84W 3.5 3.9
Core i3-10300 9,381 4 8 65W 3.7 4.4
Core i5-10600K 14,865 6 12 125W 4.1 4.8
Core i7-10700K 19,442 8 16 125W 3.8 5.1

※PassMarkスコアはPassMark SOFT WAREのCPU Benchmarksを参照。

PassMarkスコアより性能差を確認
CPU Core i7-4770Kとの性能差
Core i3-10300 +33.4%
Core i5-10600K +111.4%
Core i7-10700K +176.5%

購入当時は新製品でグレードの高かった「Core i7-4770K」も現在の新製品である第10世代と比較すると、さすがに相対的な性能低下は否めません。

そしてGPU性能のカギを握っているグラフィックボードもまたCPUと同様、年数の経過とともに相対的な性能は低下していきます。

CPUやグラフィックボードの性能が使用目的に対して充分であるうちは問題ありませんが、新しい製品は作業時間の短縮や快適さの向上が望めることからパソコンの購入から5年程度経過したときが買い替えの一つのタイミングとなるでしょう。

そしてこの相対的な性能低下をパソコンの寿命のもう一つの要因と考えることができます。

要因3 サポート終了

WindowsMacもOSにはサポートの終了があります。

またCPUも古くなるとOSやソフト(アプリ)のサポートから外れる場合もあります。

サポート終了後は自己責任でパソコンを使用することになるため、このサポート終了をもう一つの要因と考えることができます。 

新品のパソコンを購入した場合サポートの終了は数年で訪れることは無いと思いますが、発売から数年が経過した中古のパソコンを購入した場合は注意が必要になるでしょう。

まとめ

わたしの使用しているパソコンはOSのアップグレードやストレージを交換しながら8年目に突入しましたが、同様に長く使用されている方も多いと思います。

パソコンは適切なメンテナンスを行いながら大事に使用することで寿命を延ばすこともできます。

まとめ
・パソコンの寿命は5年程度と考えた方が良い。
・寿命の要因は故障、相対的な性能低下、OSのサポート終了と考えることができる。
・ただし適切なメンテナンスを行いながら大事に使用することで寿命を延ばすこともできる。
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